第4回 マイクロカウンセリング技法を1級キャリアコンサルティング技能士実技試験 面接に活かす①
はじめに
1級キャリアコンサルティング技能士は,標準レベルのキャリアコンサルタントの模範
としてキャリアコンサルティングを実践してみることが必要で、
それは1級キャリアコンサルティング技能士実技で体現し、口頭試問でも生かされます。
第4回から、マイクロカウンセリングの技法が,実技試験でどのように活用
されるかを書いていきます。
マイクロカウンセリングとは
第4回は、マイクロカウンセリングについての概要です。
マイクロカウンセリングは、1960年代に、アメリカのアレン・アイビイ博士
によって開発され、日本へは1970年代後半に福原によって導入されました。
アイビイ博士は、数多くの実証的なリサーチに基づいて面接の際のコミュニケーション技法を単位ごとに組み立てて、マイクロ技法の階層表をシステマチックな枠組みを作り上げました。
マイクロカウンセリングの特徴
1.傾聴
傾聴を土台とし、相談者のストーリーを引き出すために技法を習熟することが不可欠です。
2.肯定的資質
根底にある肯定的な人間観で、病理に注目せず、個人の可能性や潜在能力に向けて肯定的資質を積極的に引き出していく関りが行われます。
3.関係性
それぞれの別個の文化的ヒストリーを持っている点に配慮した関りが行われます。
4.意図性
個人の状況に応じて、様々な理論や技法を柔軟に組み合わせて対応できるように訓練することができます。
5.トレーニング
①技法の説明を聞く。
②模擬演技(モデル)
③文献を読む
④練習(ロールプレイ)
⑤日常生活への適用の可能性(一般化)
について考えるという手順です。
参照)マイクロカウンセリング技法 事例場面から学ぶ 福原眞千子監修 風間書房