内藤友子 OFFICIAL BLOG

〜キャリアコンサルティング技能士の資格を取得しよう〜

第9回 1級キャリアコンサルティング技能検定 面接対策ヒント6

今回は具体的展開についての誤解です。

受検する多くの方は、具体的展開力で点数足らずになることがあるようで、ご自身の課題が具体的展開にあると考え、何とかして、ロールプレイの後半に、事例相談者への勉強会への参加を促すように持っていこうと急ぎます。

もちろん、相談者が合意し、事例を通しての問題点が見つかり、それに必要な課題として事例相談者への勉強会を促していれば理想的であると思いますが、急ぐあまりに、具体的展開の本質を見落としている場合があります。

評価区分にある具体的展開の内容は、

①事例相談者の問題を解決するために、適切な目標を設定し、効果的な指導を企画することができること。

→後半だけではなく、ヒントにも示したように、問題を共有していなければ、前に進めないことが分かります。表面的に目標を設定して、事例相談者が「はい」と言っても抵抗にあうということはよくあります。具体的展開だけではなく、問題把握が重要です。

②事例相談者に対して、適切でわかりやすく、理論的・具体的な説明を行うことができること。

→事例指導者が事例相談者の対応に対して、事例相談者が受け入れやすいような言い方で指導内容を伝えているかどうかということです。基本は、中立的な立場で、共感と指摘をセットで行い、事例相談者に気づきを与える質問で確認しているかどうかです。

③指導プロセスにおける個々のセッションの中で、事例指導者が企画した指導方法を効果的に遂行するために、専門的な介入を行うことができること。

→専門的な介入ということですから、事例指導のプロセスを踏まえて、具体的展開があります。

もし、事例相談者が一方的に事例指導者が圧倒されてしまうような勢いで、相談者のことを語り、時間だけが過ぎていくことが起きたとしましょう。(実際にそのような事例相談者もいます)そのような場合、受検者としては、気持ちだけが焦り、無理やり後半で事例指導者が介入しようとしますが、目標設定も、指導もできず敢え無く撃沈をしてしまう。となりがちです。

事例指導者が焦ってしまうというのは、事例相談者に巻き込まれて、主体が事例相談者ではなくなってしまっているからです。そのような場合は、事例指導者が事例相談者にどうかかわるかを判断し、口頭試問ですることが具体的展開となります。

主には事例相談者を主体に置いた傾聴(技法も意識して)に徹する側に回ったことを、口頭試問で説明します。そして、事例指導者は事例相談者の事例に対する進め方の問題の仮説を、事例相談者が訴えた中から掴みとり、口頭試問で的確に答えることが大切です。

多くの方は、目標設定ができなかった、具体的展開まで行かなかったと諦めてしまいますが、敢えて介入しない方がよい場合もありますのでその判断が大切です。

この場合も、挽回するには、相談者像と、事例相談者の対応の中から問題の仮説を見つけ出さなければなりませんから、具体的展開だけではなく、問題把握が重要ということになりますし、傾聴でも(明確化)の技法で事例相談者と共有理解を増やす関りは、流れを変えることに役立つでしょう。

このようなケースは、一般的に解釈されている具体的展開まで行かなかったが、合格したというケースの例となります。

公認心理師 1級キャリアコンサルティング技能士 精神保健福祉士 内藤友子