第9回 1級キャリアコンサルティング技能検定 面接対策のヒント5
事例指導において、事例相談者の課題を見つけるためには、さまざまな視点があります。
ヒント4でご紹介したように、最低限どのような相談者であったか、事例相談者がどのような対応(事例相談者がどのような考えでそう対応したか)をしたかが共有されていなければなりません。
共有されていなければ、事例相談者に抵抗が起こります。抵抗が起こっても進めることは可能ですが、検定ですので、時間切れ、、、となる場合が少なくありません。
指導の視点としては、
①相談者の問題は何か、相談者をどのように捉え、理解したか。
②相談者にどのような方針で臨んだらよいのか。
③適切な技法が適切な場面で用いられたか。
④リファーの必要性はあったか。
⑤組織への働きかけはできていたか。
⑥情報提供はどうであったか。
等あると思いますが、①(ヒント4)を土台として、事例相談者が、今回の事例を通して、+どのような「知識」があればよいのか、どのような「スキル」があれば成長するのか、本質的なキャリアコンサルティングの「態度」はどうなのか。を整理していくと、これまでロールプレイなどで部分的に学ばれてきたことが活かされるのではないでしょうか。そして、それを伝える場合、どのような言い方をすれば事例相談者が受け入れるのかを考えましょう。(対話の原理の理解が必要)
事例指導には、どの事例指導者が実施しても同じ基準と、事例指導者の専門性によって違ってくる部分があります。試験前に再度、試験問題ケースから、どの事例指導者が実施しても同じ基準となるところを整理してみましょう。
次回は、具体的展開の誤解をご紹介します。