内藤友子 OFFICIAL BLOG

キャリアコンサルタント資格・メンタルヘルスについて

第26回 2級キャリアコンサルティング技能検定 論述問題 解答例

第26回の論述試験が終わりましたが、いかがでしたでしょうか。

意外とわかりやすい問題でしたね。

やはり組織内のキャリアの転機をどうとらえて、支援していくかが問われています。

問1は、相談者の訴えの要約ができればよいです。

問2は、明確に問題を掴んでいること、どういうことが自己理解、仕事理解ができていないのか、自己啓発できていないのかを書く必要があります。

今回の場合で言えば、

社内外の環境が変化したことにより、相談者の組織内の位置や役割が変化したことに気づかず、好きな仕事に固執している。好きな仕事をやりがいとして働いてきたが、組織の中での客観的な強みや課題が明確化されていない。これらのことから、自己理解、仕事理解不足が見受けられる。

もう一つは、役割や課題についての自己啓発不足の内容をプラスするとよいと思います。

妻とのコミュニケーションは優先度が低いです。

問3は、4S理論やキャリアサバイバルでもまとめることがでいますが、回答例として「計画された偶発性理論」でまとめると、以下のようになります。

  • (目標)相談者が客観的な能力や適性、強み課題を把握し、組織内の中期キャリアの発達課題を乗り越え、自信を回復し、組織及び職業の機会を慎重に評価したうえで、出向に前向きな意思決定ができるように支援する。        
  • (方策)入社以来やりがいをもって頑張って働いてこられたことを労い、ショックな気持ちを受け止めてラポールを形成する。感情が落ち着いたところで、社内外の環境変化を共有し、今後想定外の転機に直面したときのために「計画された偶発性理論」を用いて、新たなライフデザインに取り組む必要性について気づきを促す。目標を共有し、これまでの偶然の出会いや相談者が取った行動を具体的なエピソードにしてもらい、行動特性として好奇心・持続性・楽観性・柔軟性・冒険心の強弱を確認してもらう。仕事の経験から次の仕事でも汎用できるスキルを棚卸しジョブカードに整理してもらう。次の仕事に必要なスキルや役割につても、新しい職場の課長や先輩・上司から課長補佐として求められる役割を情報収集してもらい、行動特性から出向までにできる具体的な行動計画を立て、動機づけしながらフォローしていく。

今週、来週と面接対策講座が始まりますので、がんばって合格ラインの技能を習得しましょう。

公認心理師 1級キャリアコンサルティング技能士 精神保健福祉士 内藤友子