内藤友子 OFFICIAL BLOG

キャリアコンサルタント資格・メンタルヘルスについて

第28回2級キャリアコンサルティング技能検定Zoom対策講座 

第27回の試験結果では、協議会から面接官からの総評が出されましたね。

これから受検される方、再挑戦される方は、試験官からのコメントをよく読んでいただきたいと思います。

「合否」がどう分かれるのか。と納得のいっていない方もいらっしゃるのではないかと思います。心理的な仕組みからご説明したいと思います。

これは1級受検者にも通じることですが、当日の試験では、受検者の「無意識」が勝つということをよく理解しておかなければならないのです。

無意識は、多くの情報に優先順位をつけ、優先順位の低いもに関して、可能な限り判断のプロセスを省略します。ですから、受検者の「合格したい」「無難に展開したい」、そのために動くという無意識勝ってしまうのです。

面接試験の当日の出来栄えによって、合否が決定してしまうわけですから、受検者は危機感で、全身が緊張しています。そして、目の前にいる相談者役の方よりも、自分を守るために、自分が不利な立場に立たされる予測ができると、その事態を事前に回避しようとして、情報を処理してしまうということが起きるのです。

それが合否を大きく分ける要因であると考えられます。

それが、面接官がいわれている

・口頭試問の振り返りに解離がある、(自己一致していない)

→できていなかったことを挽回しようと、あまたの中で習ったことを当てはめようとすることが起きる。

・早く問題を特定することが目標のような対応、相談者の話を具体的に聴いているにも関わらず、抽象的かつ一般的な目標設定や方策にとどまり、具体性や実行性を欠く場面

→相談者の話がでてきていることから次に展開せず、どの事例にも当てはまるような抽象的、一般的な目標や方策を当て込む。

・口頭試問において、自己理解不足、仕事理解不足、コミュニケーション不足に当てはめる方が多い。

→抽象レベルから抜け出せない。

ということです。

対策講座では、5ケースの見立てを準備して行うわけですが、それにこなれてしまって自己理解、仕事理解、コミュニケーションの問題に当てはめて作りむ方は、残念ながら合格は難しいと思います。あくまでも対策講座での見立ては見立てで、当日は、その通り進めることではなく、当日のご相談者役の情報を基に、その時に見立てていくということです。

ですから、対策講座で学ぶときも、無意識レベルで、安心感を得るために練習するというより、その時々に見立てる力をつけるのだ気づいていただきたいと思います。

・相違者自身のことは相談者から教えてもらう、意思決定の主役は相談者にあるということを念頭に置くこと

は、基本中の基本であること

また、ロールプレイで力をつけるべきは、

相談者の問題に対して、掘り下げる力が弱く、表面的に終わるということから、もう一歩踏み込める展開の力が必要です。

 

事例)

先日、私自身のカウンセリングにおいて起きたことですが、最初にご相談者が「2つのことについて悩んでいる」ということをおっしゃったのですが、ロールプレイの流れの中で、1つの方向に話が膨らんでしまいました。

その時に、私は「自分の見立てで、1つの方向に話を深めていったのではないか」と気づき、相談者に「一つの方向にお話が膨らんでしまいましたが、もう一方のことについては、どうでしょうか」とお尋ねしたところ、ご相談者の中で、そちらの引っかかりの方が大きかったことが語られ、本音の感情を吐露されました。

この展開は、相談者が、お話の中ではっきりしてきたことかもしれませんし、始めからそうだったけれど、CCの価値観で進めてしまったのかもしれませんが、それに気づくことが大切です。

これを試験のロールプレイに置き換えると

面接中に、CCがどのように考えて、その相談者に関わったのか、何に気づいていただけたのか、そして、それを客観視して、自分の修正点に気づいて、どう進めたのかということを、口頭試問で説明できることが、得点源に繋がると思います。

公認心理師 1級キャリアコンサルティング技能士 精神保健福祉士 内藤友子