内藤友子 OFFICIAL BLOG

キャリアコンサルタント資格・メンタルヘルスについて

2級合格テキスト改訂版のお知らせ

1級、2級合格テキストがいよいよ完売してしまいました。

2020年度より、キャリアコンサルティング技能検定試験の試験科目及びその範囲並びにその細目が新たになりますので、それに合わせて、2020年度1月に、2級については改訂版が出版される予定ですので、しばらくお待ちいただければと思います。

また、今回の改訂版では、キャリアコンサルタント(協議会試験対応)試験の論述とロールプレイ、口頭試問の問題もありますので、キャリアコンサルタントから2級技能士に挑戦したい方にとっては、とてもお得な「合格テキスト」になっています。

今年は、キャリアコンサルタントの方々の対策講座を実施しまして感じたことは、

・実務経験で挑戦される方の中には、キャリアコンサルタントで使われる用語をまったくしらない方

・キャリアコンサルタントから、すぐにでも2級を目指せるのではないかと思われる方

・あらあら、養成講座を受けられたのかな・・・という方と様々でした。

そのようなこともあり、キャリアコンサルタントの試験をプラスしました。

協議会の問題の構造はいまのところ技能士と違いはありませんので、標準レベルの方にとっても、2級を挑戦する方にとっても、力をつけるのにはよいと思いますよ。

 

1級に関しては、現在は個別に対応させていただいております。論述に関して言えば

以前にも書かせていただきましたけど、金太郎飴の書き方(どこにでも当てはまるような書き方ではなくて、ここというときには、事例のどこ、がわかるのようにしなければなりませんね。2級も同じです。

ロールプレイについては、ある程度の型を覚えたら、やはり事例相談者のレベルを把握し、どこを事例相談者と共有して進めていくかという点を強化していくことが必要です。

明日は、人気のキャリアコンサルティングにいかす認知行動療法の更新研修です。

機会がある方は、継続して実施していますので、是非ご参加ください。

公認心理師 精神保健福祉士 1級キャリアコンサルティング技能士 内藤友子

 

 

 

 

第13回キャリアコンサルタント試験 論述問題

こんにちわ。

第13回キャリアコンサルタント試験(キャリアコンサルティング技能協会)論述試験はいかがでしたでしょうか。

CC協議会の問題は、2級キャリアコンサルティング技能検定と構造は同じですから論述対策の勉強になります。2級キャリアコンサルティング技能士の試験を受けられる方は、是非チャレンジしてみてください。

今日は、問3の提案の導き出し方について(2級技能士では目標)お伝えします。

私が論述でも、面接でも推奨している過去・現在・未来+環境に分けて考えてみると、CC視点の問題と方策が出てきます。

今回の場合は、3つの点が考えられます。自己理解、仕事理解、コミュニケーション不足ですが、CC視点の問題を指摘するうえで重要になるところは、根拠とのつながりが強いかどうかということになります。

Zさんは、前職の経験から、正社員は難しいのではないかと思い込んでいる。

長く働ける職場、結婚して子供を産んでも働きたい、家庭と両立したいという希望は持ちつつも、目先の業務量の多さや責任に目が行き、正社員として働くことは考えず、キャリアライフプランも検討されていないことから、自己理解、仕事理解不足と考えられる。

もう一点は、現在の仕事にストレスを溜めていたり、断ると上司との関係が悪くなって居づらくなるという発言から、周囲とのコミュニケーション不足が考えられる。

という観点が捉えられていたらよいでしょう。

そして、CC視点が分かると、提案が2つ出てきます。

①これまでと今後の仕事の適性や能力、やりがい(~について考えてみる)

②中長期的なキャリア・ライフ計画(~について考えてみる)

となりますね。

公認心理師 精神保健福祉士 1級キャリアコンサルティング技能士 内藤友子

スーパーバイザーの探し方3

現在、5番目に出会ったの先生に指導を受けています。特にスーパーバイザー契約をしたわけではないのですが、仕事としての関りから、3度の面接を受け、その後メールにて研修を受けています。

やっていることはとてもシンプルで、その先生の書かれた教科書を要約する事と自分のカウンセリングの事例を絡めて、カウンセリングの考え方や方法を論じるというやり方です。

3度面接を受けさせていただき、その後研修が始まったのですが、、、、一定レベルに達していないと、そこで終了、、、ということでしたので、ムムッ難易度高~と思いましたし、なんか優しさないな~とも思いましたし、微妙な心境になりました。

それでもやるしかないかな~と思い、時間をかけて提出させていただいております。幸いにも、今のところ一定レベルには達しているようで、終了とはなっていません。。。

やりだして気づいたことなのですが、要約するには、何度も読んで大切なところを拾いますし、論じるには自分の考えをはっきりさせなければなりません。自然と、自分のカウンセリングを振り返ることにもなるし、ということで、かなり内容の深さを感じております。

ということで、自分にぴったりのスーパーバイザーを探すときに大切なことは、

1.自分なんてまだ無理だと思わず、断られたとしても関わっていく

私も5人目でピッタリの先生が見つかったのですが、カラーが違う先生に会ったから

自分にピッタリかどうかわかるようになったと思います。

2.自分が本当に学びたい、深めたいと思っていることを提供してくれる

私の場合は、「カウンセリング力」ですが、技術だけではなくて、深さが欲しかったのです。家族も含め、すべての人にどうかかわっていくかも含めて。

3.哲学がしっかりしている

上記にも通じますが、スーパーバイザーに、経験に基づく人生観や世界観があることが大切たと思います。どこかに書いてあったということだけを根拠に必要性を強調するより、そこから深めたその方独自の考えが感じられるか、読み解けるかですね。

4.精神面の安定が得られる

カウンセリングを長くやっていくには、精神的安定が必要で、うまくいく場合ばかりではないので、安心感が必要です。その中で人は成長していけます。そして自分の考えも確立していく。ことでしょうか。

上記以外には、巡りあわせがあると思います。学習を進めていくと、人生の中で自分が求めているものがはっきり内省できてくるので、その時に出現するのでしょうか。

 

スーパーバイザー探しも、まずはプランドハプンスタンス「計画された偶発性理論」

1.好奇心:たえず新しい学習の機会を模索し続けること

2.持続性:失敗に屈せず、努力し続けること

3.楽観性:新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考えること

4.柔軟性:こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること

5.冒険心:結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと

ですね!

公認心理師 1級キャリアコンサルティング技能検定 精神保健福祉士 内藤友子

 

 

 

 

スーパーバイザーの探し方2

今日は、国家資格キャリアコンサルタントの面接対策を行ってまいりましたので

ちょっとヘロヘロですが、スーパーバイザーの探し方についての続きを書きたいと思います。

1番目に私がお願いしたスーパーバイザーは、教科書先生だということはお話ししました。そして、2番目にお会いしたのは、講座を受けさせていただいたのですね。とても論理的な先生でしたけれど、講師だったのです。

カウンセリングのお話をされているのですが、カウンセリングの要素は感じられませんでした。ご自身で「自分は勉強をしているからね~」ということをおっしゃるのですが、そのようなことをいう方はこれまでまずお目にかかったことがありません。

心理がいまいち、講師であり、お勉強先生だったので、違うな~と思いました。

そして、3番目にお会いした先生は、30年程、自宅でカウンセリングをされている方で、5回程度スーパービジョンを受けさせていただきました。カウンセリング力はすごいな~と体感したのですが、感覚がすごいので、この方が持っているものを自分なりに習得するにはどうなんだろう。。。と思いました。

心理カウンセラーなので、キャリアコンサルティングという点では、違うような~ということで、終了いたしました。

その先生もおっしゃっていたことは、本物のカウンセリングをされている方というのは講座をしていても、カウンセリングを受けているように感じるんだとのこと。う~ん、そこまでは難しいかも。でも講師をしていてもそうなれたらいいな。と思いますね。とてもよい時間を過ごさせていただいたように思います。

そして、4番目に出会った先生は、グループでのスーパービジョンを受けさせていただきました。この先生は福祉系の心理の先生でしたので、よいかな~と思いましたが、スーパーバイザーの経験値が少なかったですね。ご自身でも言われていたので、とても正直でしたし、福祉の精神もきっちりお持ちでしたし、今できることをされたなという印象でした。でも少し自分には物足りなさが残りました。

というような出会いで、なかなかピタッと、しっくりくる先生に出会えなかったのです。

そして、現在は5番目にして出会えた先生に指導を受けています。

次回は、スーパーバイザーの探し方3で、まとめをお話したいと思います。

公認心理師 1級キャリアコンサルティング技能士 精神保健福祉士 内藤友子

 

スーパーバイザーの探し方1

今日はちょっとレアなお話をしたいと思います。

技能士を目指される方は、高い意識をお持ちですから、スーパーバイザーを持ちたいと思われたことがあるのではないでしょうか。でも誰がいいのかわからない、どうやって探せばいいのかわからない、という方も多いのではないですか。

私もその一人だったのですが、やっと5人目で、Goodなスーパーバイザーを見つけ、指導を受けることができています。

1人目は、有名な教科書先生でした。とても人気もありますし、実力もある方ではないかとは思います。そのころ私はミーハーだったので、先生の研修に参加し、スーパービジョンをお願いしました。

私はそうしたことを図々しくやってしまうのですが、人によっては、始めから「私なんかのスーパービジョン受けてくれないのではないか。恐れ多い」となる方も多いと思います。

ですが、そんなことはないのですよ。ダメもとでも、アプローチすることが大切です。そのように思われる方がいれば、是非アプローチしてみるとよいと思います。

そして、その先生のスーパービジョンを受けたのですが、私としては、とてもガッカリでした。。。高い交通費をかけ、入念に準備をして行かせていただいたのに、教科書的にしか進めず、あっという間の90分が過ぎてしまったのです。

「え~前もって事例報告も6枚も時間をかけて書いて提出したのに何も見てくれていない」

「自己紹介も、前もって詳しく書いて提出しているにも関わらず、また1から話すの~」と呆れてしまって、本当にがっかりでした。

著書で言われていることと、実際のスーパービジョンの力は違うのだな~とつくづく思いました。

その先生が悪いというわけではないのですが、きっと忙しかったのでしょうね。忙しすぎると、カウンセリングの質は当然落ちますからね。でもスーパービジョンを受ける立場の気持ちになれって、著書に書かれているのに~あ~理想だったのねという感想です。

ですから、その先生から学ぶのは、理論がしっかり書かれている著書からで十分かなと判断しました。

私の側も、有名な先生だからとか、有名な先生にスーパービジョンを受けているという

自分の満足度というか、、、そんなとても稚拙な考えを持っていたことにも気づかされました。

でも、まずは、アプローチしないとわからないこともあるし、関係性を持たないとわからないということを知ることが大切です。

明日は、私が2番目に出会った先生をご紹介しますね。

公認心理師 1級キャリアコンサルティング技能士 精神保健福祉士 内藤友子

 

 

第9回 1級キャリアコンサルティング技能検定 面接対策のヒント

本日は、1級キャリアコンサルティング技能検定面接対策講座のお手伝いをしてまいりました。

さすがに試験が8回9回になってくると、対策本なども出回り、DVDなどもご覧になっているようで、、、皆さん同じような進め方をしているなぁ~という感じでした。

対策講座の後、第7回、第8回で合格された方を含め、1級技能士6人で食事会をしました。

その話の中で、合格者に共通するところがあるので、これから勉強される方は参考にしてください。

1.マインド

どの方も1級になり、指導者になりたい、と思っていらっしゃると思いますが、それが1になってしまうと、意識が事例相談者に向きません。合格者の方も、もちろん合格したいとは思っているのですが、自分のことより、事例相談者との面談だけに集中しているということです。そして自分でその時その時の判断をしているということです。「こうしなさい。と指導を受けたからこうした」というのはないのです。

2.肯定する表現

事例相談者が対応したことに関しては、肯定し、それを伝え返します。過剰な褒めは事例相談者が問題に気づくのを鈍らせてしまいますが、事例相談者がされた対応については、不足であっても、何かの対応はされているのです。こだわりの強い方であれば、それはその方が大切にしている価値観ということですね。それは肯定します。

3.人と同じにはしない 工夫が必要

初めて受検をされる方は、ある程度の型や時間管理は必要ですが、そこから工夫が必要です。合格される方は、試験までに自分のスタイルを作っているのです。皆さんが面接官だったら、次から次に来る受検者が同じことを言うようであれば、、、金太郎飴であれば、その人を合格にするでしょうか。

例えばですが、事例報告について、皆さん同じように褒めますよね。でも他にも関係構築をする会話ってあるのではないでしょうか。

他にもあると思いますが、これからが準備の本番です。是非試行錯誤してください。

最後に、事例相談者だったら、こう言われると、こういう態度をとられると、どういう気持ちになるだろう、どう返してくるだろうと、事例相談者ファーストで考え抜くと、自分がやることだけに意識が向かなくてよいですね。

公認心理師 1級キャリアコンサルティング技能士 精神保健福祉士 内藤友子

 

 

 

第9回 1級キャリアコンサルティング技能検定 論述対策のヒント

1級キャリアコンサルティング技能検定 論述の添削をしていて、気づいた事とヒントをお伝えします。

1級では、事例相談者が抱えている問題は何か、事例相談者の対応がどうだったのかを記述する設問があると思います。

まとめ方のキーワードとしては、傾聴が浅いとか、関係構築が不十分、相談者視点の問題が把握できていない、自己理解、仕事理解不足、コミュニケーション不足等のキャリアコンサルタント視点の問題把握力ができていない、目標の合意ができていない、自分の価値観で提案している、的確な方策実行ができていない、などがよく記述されています。

もちろん当てはまる場合がありますが、選択問題の問1であれば、4行でまとめるところを、上記をすべて記述するとすでに4行程度になってしまいますし、どの事例でも同じになりますよね。

わざわさ事例が示されているわけですから、書く事例から関連させて記述することが大切です。

第6回需給調整機関 問1の記述例では

現役を退いて寂しいという気持ちと、生きがいを感じられる仕事、活き活きとした生活をしたい、という気持ちに寄り添えず、仕事をどうするかという表面的な訴えに対して面談を進めており、問題把握力が不足している。相談者の自己理解、仕事理解、啓発的経験のプロセスを経ず、仕事の経験のみで求人情報を提案しており、相談者の意思決定の尊重不足である。

というように、事例を反映させて記述するようにしましょう。

そして、事例を読み解くには、基本的なカウンセリングの原理原則が理解できていなければ、問題把握が曖昧になってしまいます。

「対話が持つ共感的作用と弁証法的作用の2つの働きがある」ということが理解できていれば、事例問題の問題把握は、容易になりますね。また、相談者であれ、事例相談者であれ、事例相談者としては「肯定的にかかわる」ことが基本ですから、「~ができていない」を羅列しないようにすることは、本質的に大切だと思います。

公認心理師 1級キャリアコンサルティング技能士 精神保健福祉士 内藤友子