第9回 1級キャリアコンサルティング技能検定 直前面接対策のヒント1
第9回 1級キャリアコンサルティング技能検定の面接がいよいよですね。
まだお時間がある方もいらっしゃると思いますので、ヒントを申し上げます。
今回は、限られた方々に個人レッスンをしていましたので、多くの方に関わることができませんでした。私の体力の限界でした。。。
来年度またご希望があれば、一人でも多くの方のご支援をしたいと思います。
では、面接対策のヒントですが、もう一度シンプルに考えて事例相談者への関りを考えてみて下さい。
30分の限られた時間の中で、多くのことはできないのですが、ちょっとした関わり方を変えることは可能だと思います。
判を押したように、「事例記録を丁寧に書いてきていただいて、ありがとうございます。お時間がかかったんじゃなかったですか~」はい褒めました、次といった感じです。
では何と言えばいいのでしょうか。
これを文章に書いてしまうとこのブログを偶然見た人が同じように言うようになるので、私の事例指導でしか直接的な言葉は申し上げませんが、自分が事例指導を受けるために記録を書いているときに、どのような気持ちが発生しているでしょうか。それを想像して、気遣うことはできるのではないですか。また自己開示をして事例相談者の気持ちに近づくこともできます。
私であれば、スーパービジョンを受けるために、自分の考えや事例記録を書くときは結構複雑な気持ちが動くんですね。これを書けばスーパーバイザーにダメ出しをされるのではないか。とか、変な考え?と思われるのではないか、外れているのでは?どういう表現をすればよいのかと様々・・・で時間がたって提出が遅れる・・・と最悪の事態になったりと。
そのようなご経験を皆様がお持ちだと思いますので、(え~実際はスーパービジョンを受けたことがない?!で事例指導者になる?!)いろいろな言い方が考えられるのではないかと思いますし、それでも事例相談者の成長のために事例記録を書く意味があるのでは?それを伝える・・・とか、一つの関わり方でも様々ですね。その自分スタイルを作り上げることが大切です。
1級保持者ではない方から、ここまでで3回褒めろとか、なんだかわけのわからない指導を受けてこられて基本的なスキルが向上していない方にお会いしますと、悲しくなります。 試験前に、もう一度自分の関わり方の点検をしてみて下さいね。
次回は、型ではなく、事例指導者が面接で何を掴まなければならないかをお伝えします。
公認心理師 1級キャリアコンサルティング技能士 精神保健福祉士 内藤友子
第23回 2級キャリアコンサルティング技能検定 面接対策講座終了
昨年からお正月早々も、白熱していました第23回 2級キャリアコンサルティング技能検定の面接対策講座が、本日すべて終了しました。
特に1日コースの方は、時間が限られているため、ついてくるのが大変だったと思います。本当にお疲れさまでした。
さて、本日は最終日ということで、検定の合格ラインに達するためのレベルをご紹介しました。
ロールプレイの自己評価として、1級の者が、2級のロープレをしても100%素晴らしいできは無理なんです。口頭試問も含めると、70~80%のできなのではないかと思います。失敗すると60%の出来かもしれません。
ただ、2級技能検定も難しくなっており、確実な合格ラインに到達するには、自分が何が不足しているのかを見極めることが必要で、それと向きあって修正を加えていかなければなりません。100%できなくても、70%の出来栄えは目指したいですね。
標準のキャリアコンサルタントの試験は、60~70%が受かるのですが、熟練2級は、実技は15%程度しか受からないということを甘く考えないで取り組んでください。まだ時間はあります。
さて、そのレベルですが、
レベル1
面談過程において、必要な関わり方(傾聴技法が使えて面談を進め、CLの訴えを中心に(CC主導ではなく)必要な情報を質問(現在、過去、未来、環境)ができる。例)「順番に聴いていきますね」とCCが言った時点でCC主導になっていることにも気づかなければならないですね。それから、なぜ自分がその質問をするのかが、熟練レベルでは意識化できていることが必要です。アウトプットする言葉の精査が必要です。
レベル2
レベル1を実施しながら、CL視点だけでなく、CC視点で捉えて、CLの気持ちや状況を明確化でき、CC視点の問題の仮説を立てることができる。
ここが、とても難しいのです。なぜならレベル1では、脳の回路が1つでいいのですが、レベル2は、レベル1の回路で応答しながら、CC視点の問題を同時に考えておかなければならないからです。この脳の回路を鍛えないと、CC視点の問題把握と具体的展開ができず、レベル3、4には到達できません。
CLの訴え通りの展開をして、スムーズに進んだのに、落ちてしまったということが起こります。
レベル3
レベル1、2をしながら、CLと合意できる目標を共有できる。
例えば、後半CLが「~会社に貢献したいとは思っている」「周囲から受け入れられたいと思っている」という言葉を掴み切れないと、繰り返しで終わります。
CLがそう思っているのではあれば、「ではどうしたらそれができるか一緒に考えていきませんか」と目標共有すればですが、「では、ここまでのところをまとめさせていただきますね」とまとめに入り、最初に戻ってしまうのです。なぜそうなるのかというと、レベル2のCC視点の問題がつかめておらず、具体的展開をどうもっていけばいいのかの仮説が立てられていないからです。
レベル4
レベル1、2、3をしながら具体的展開(CLに気づきを与えながら必要な情報【CLに欠けている)をCLの現状に合わせて、CLの成長のために展開することができる。
具体的展開は学生と社会人では若干違いますが、レベル2の聴き方が習得できればどの事例もそう変わりはありません。
というレベルが、70%でよいのでできていれば、合格ラインに達するでしょう。
このレベルを上げるために、面接対策講座では、CIメソッド(私どもが提供している精査された面接に必要な構造と質問)と脳の回路を定着させるトレーニングを、今後も
提供していきたいと思います。
前回の合格者の方から、口コミで多くの方にご参加いただきました。ありがとうございました。
皆様の合格を心からお祈りしています!
第23回 2級キャリアコンサルティング技能検定面接対策
あけましておめでとうございます!
本日は、希望者が多かったため、追加日程で6名の方の面接対策講座を実施しました。
明日から、フォローのための内容をお伝えしていきますが、短期間でスキルを上げようと思うのであれば、
①カウンセリングスキルに則った面談の進め方が理解できるようになること
②カウンセリングスキルに則ったフィードバックを受けること
③繰り返して、実施できるようになること
が最低限必要です。
①については、CCが聴きたいことを聴くスタイルがカウンセリングスキルとは違いますね。例えば、CCが、「順番に聴いていきますね」と自分から質問してしまうと、ここでもう違ってしまいます。あくまでも、CLが話しやすいように促し、その話を助けるように聴いていくことが基本です。
②上記の例でもそうですが、正しいフィードバックを受けないと、何度ロールプレイをしてもスキルを上げることが難しいです。
特に、CC視点からの問題把握です。それには、頭の回路を同時に2つ走らせることが必要です。
1つは、相談者に対して反応する回路で、
もう一つは、客観的に応答をメタ認知し、相談者の問題の仮説から、質問ができるようになることです。
問題把握力、具体的展開力が弱い方は、この脳の回路を育てるといことができていないのです。
そして、具体的展開は、仮設の質問から、相談者に必要な支援を提供します。その際、せっかく相談者が、「未来をどうしたい」と言っている、あるいは、「そうならないことを困っている」と言っているのに、「それを一緒に考えていきませんか」と目標共有できずに、流してしまったり、「ではここまでのところをまとめますね」で最初に戻ってしまうことがよくあります。
③上記ができるようになるには、少し時間が必要です。それは頭で理解できていても、脳の回路を定着させるには、繰り返しが必要だからです。
すぐにフィードバックを反映できる方は、10人に、1人か2人ぐらいです。
それから、事例の個別性に対応しなければならないですね。これについては、明日からヒントを提供します。
そして、合否を左右するのは、問題把握力、具体的展開力にありますので、(関係構築力、基本的態度が低い点数を上げることはそう難しくはありません)相談者が気づいていない視点をCCが持ち合わせていて、できればキャリア理論で整理できるとよいですね。
公認心理師 1級キャリアコンサルティング技能士 精神保健福祉士 内藤友子
第23回2級キャリアコンサルティング技能検定 実技面接対策講座 ご予約のお知らせ
皆さん、勤労感謝の日はゆっくり体を休められましたでしょうか。
私は、更新講習
キャリアアンカを活用した自己理解支援
ホランドの六角形を活用した職業マッチング支援
ジョハリの窓「強み」を活かす業界・企業研究支援
キャリアレインボーを活用した中高年支援支援のメニューを2日間に渡り
実施してましたので、仕事をしていました。
また、ご興味のある方は、定期的に実施していますのでご参加くださいね。
2級技能士の具体的展開のイメージもつきますし、1級技能士の指導にも
役立てることができます。
さて、12月・1月の2級キャリアコンサルティング技能検定実技対策講座の
ご予約ですが、早々とお申込みいただいていまして、人数が定員に達していますので、
参加したい方は、お早めに申し込みしてくださいね。
いつもはぎりぎりまで受け付けていますが、今回は、「質」を確保するために早めに締め切ります。
公認心理師 精神保健福祉士 1級キャリアコンサルティング技能士 内藤友子
2級合格テキスト改訂版のお知らせ
1級、2級合格テキストがいよいよ完売してしまいました。
2020年度より、キャリアコンサルティング技能検定試験の試験科目及びその範囲並びにその細目が新たになりますので、それに合わせて、2020年度1月に、2級については改訂版が出版される予定ですので、しばらくお待ちいただければと思います。
また、今回の改訂版では、キャリアコンサルタント(協議会試験対応)試験の論述とロールプレイ、口頭試問の問題もありますので、キャリアコンサルタントから2級技能士に挑戦したい方にとっては、とてもお得な「合格テキスト」になっています。
今年は、キャリアコンサルタントの方々の対策講座を実施しまして感じたことは、
・実務経験で挑戦される方の中には、キャリアコンサルタントで使われる用語をまったくしらない方
・キャリアコンサルタントから、すぐにでも2級を目指せるのではないかと思われる方
・あらあら、養成講座を受けられたのかな・・・という方と様々でした。
そのようなこともあり、キャリアコンサルタントの試験をプラスしました。
協議会の問題の構造はいまのところ技能士と違いはありませんので、標準レベルの方にとっても、2級を挑戦する方にとっても、力をつけるのにはよいと思いますよ。
1級に関しては、現在は個別に対応させていただいております。論述に関して言えば
以前にも書かせていただきましたけど、金太郎飴の書き方(どこにでも当てはまるような書き方ではなくて、ここというときには、事例のどこ、がわかるのようにしなければなりませんね。2級も同じです。
ロールプレイについては、ある程度の型を覚えたら、やはり事例相談者のレベルを把握し、どこを事例相談者と共有して進めていくかという点を強化していくことが必要です。
明日は、人気のキャリアコンサルティングにいかす認知行動療法の更新研修です。
機会がある方は、継続して実施していますので、是非ご参加ください。
公認心理師 精神保健福祉士 1級キャリアコンサルティング技能士 内藤友子
第13回キャリアコンサルタント試験 論述問題
こんにちわ。
第13回キャリアコンサルタント試験(キャリアコンサルティング技能協会)論述試験はいかがでしたでしょうか。
CC協議会の問題は、2級キャリアコンサルティング技能検定と構造は同じですから論述対策の勉強になります。2級キャリアコンサルティング技能士の試験を受けられる方は、是非チャレンジしてみてください。
今日は、問3の提案の導き出し方について(2級技能士では目標)お伝えします。
私が論述でも、面接でも推奨している過去・現在・未来+環境に分けて考えてみると、CC視点の問題と方策が出てきます。
今回の場合は、3つの点が考えられます。自己理解、仕事理解、コミュニケーション不足ですが、CC視点の問題を指摘するうえで重要になるところは、根拠とのつながりが強いかどうかということになります。
Zさんは、前職の経験から、正社員は難しいのではないかと思い込んでいる。
長く働ける職場、結婚して子供を産んでも働きたい、家庭と両立したいという希望は持ちつつも、目先の業務量の多さや責任に目が行き、正社員として働くことは考えず、キャリアライフプランも検討されていないことから、自己理解、仕事理解不足と考えられる。
もう一点は、現在の仕事にストレスを溜めていたり、断ると上司との関係が悪くなって居づらくなるという発言から、周囲とのコミュニケーション不足が考えられる。
という観点が捉えられていたらよいでしょう。
そして、CC視点が分かると、提案が2つ出てきます。
①これまでと今後の仕事の適性や能力、やりがい(~について考えてみる)
②中長期的なキャリア・ライフ計画(~について考えてみる)
となりますね。