内藤友子 OFFICIAL BLOG

キャリアコンサルタント資格・メンタルヘルスについて

第12回 1級キャリアコンサルティング技能検定 実技面接対策 空回り練習

そろそろ1級の論述対策、面接対策と練習を開始していらっしゃる時期ではないでしょうか。

本日は、面接対策をせっかく実施しているにも関わらず、空回り練習を重ねて、本質から外れて、表面上はできているように感じてしまい、試験に突入してしまうパターンを知っていただければと思います。

①前回の対策講座でも起こっていたのですが、提供された試験のケースから準備してこられ、準備してきたストーリーに則って、質問を展開し、事例相談者役が「あーそこはあまり聞いてなかったです」という言葉を引き出し、用意してきた見立てを指導してしまい、サクサク進んでしまうということです。

確かに、「そこは聞けていなかった」ということを言い出せば、どのような仮説でも成り立つわけですが、それは前もって受検者の考に当てはめて、表面的な指導しただけで、一緒に考えて事例を通して、事例相談者に気づきを与えたとはならないのです。

それに気づかず、事例相談者が気づいてくれたとか、具体的展開ができた、と勘違します。

これはやればやるほど、できている錯覚に陥ってしまいますので、充分注意が必要です。

②または、事例相談者が、「なかなか家族のことは聞きにく」ということを問題だと言ったからといって、それを目標設定し、アサーションの練習をした、という表面的な指導になることも問題です。

キャリアコンサルティングでいうと、相談者の言ったまま進めたと同じ事になりますよね。

残念ながら、①は、事例相談者の答えた内容から、見立てる力が不足しており、聴いていない、スルーしてしまったケースです。

②はさらに事例指導者の視点まったくないケースとなります。

残念ながら、対策講座で何度ロールプレイを繰り返しても、上記が本当に理解できていなければ、空回るだけになりますので、指導者視点を養いながら練習を行っていただくことが大切だと思います。

公認心理師 1級キャリアコンサルティング技能士 精神保健福祉士 内藤友子