内藤友子 OFFICIAL BLOG

キャリアコンサルタント資格・メンタルヘルスについて

第12回 1級キャリアコンサルティング技能検定 面接対策

面接試験の対策として、DVDで勉強されている方に陥りやすいことをお伝えします。

前回から試験官のコメントが協議会の方で掲載されるようになり、そこでも苦言が呈されていたことですが、これまでの練習の成果をお披露目する場ではないし、コーヒーカップモデルやシステマティックアプローチに当てはめることが正解と思って進めている方々、特にDVDを見て、それが正解であるかの如くイメージされている方は危険です。

そもそも、同じ事例報告を持ってきていても、目の前の事例相談者と受検者のやりとりが中心となって進んでいくことですから、その都度見立てて、アプローチをしていくものです。

その結果、DVDと同じような流れになることはあると思いますが、そこでもかなり敏感に事例相談者を観察し、アプローチを考えないといけないということです。

ですから、ロールプレイを練習する中で、精査された質問や受検者自身の見立て力を磨いていくことが安定した面接に繋がります。

また、私の著書でも少し触れていますが(重視していない方も多いですが)マイクロカウンセリング技法で示されている「意図性」ということです。

意図性とは、何かをしようとすることですが、事例相談者の意図性の違いによってアプローチはまったく違ってくる、そこを受検者は見立てなければならないということです。

それらをまったく無視して面接を進めてしまうことことが失敗に繋がってしまうのではないかと思います。

私たちの脳は自然と楽をしようとします。ですが、キャリアコンサルティングもカウンセリングも一瞬一瞬の何気ないやりとりがとても重要ですから、一瞬に留まって考えるという間も大切なことではないかと思います。

公認心理師 1級キャリアコンサルティング技能士 精神保健福祉士 内藤友子